こんにちは!

エネフィのお母さんです。

スマホ依存症という言葉は世の中でよく聞かれますね。

今日は、スマホを持ち始める年代の「中学生」のスマホの使い方・使用時間・基本のルールについてです。

中学生のスマホの使用時間1日○時間!?

中学生の子供を抱える保護者の皆さんの間でこのような悩みが増えています。

「使いすぎだよ」と言ったところで「みんなこれぐらい使っている」と子供たちは答えるでしょう。

「成績落ちるよ」と警告しても「スマホは勉強にも使っている」と言われてしまえば反論が難しいですね。

そこで今回は統計情報を元に中学生の子供たちがどれだけスマホを利用しているのかをみてみます。

その上で中学生の子供のスマホ使用時間を抑えるための方法について考えてみたいと思います。

中学生はスマホを1日120分使っている?

統計情報

中学生のスマホの使用状況に関する統計情報を確認してみましょう。

内閣府が2018年に発表した「平成29年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」によると、子供のスマホの使用率は学校の種別を問わず年々上昇しています。

中学生に限ったスマホの使用率は2014年の調査以降右肩上がりに上昇(上図参照)。

2014年時点で41.9%であった使用率は、2017年には58.1%に達しています。

恐らく現時点では6割をゆうに突破しているものと推測できます。

それでは中学生のスマホ使用時間は平均どの程度なのでしょうか。

キャプチャ2

デジタルアーツ株式会社の「第10回未成年者と保護者のスマートフォンやネットの利活用における意識調査」は男女別に中学生のスマホ利用時間を明らかにしています(上図、横軸は使用時間、縦軸は回答者に占める比率(%))。

同調査(2017年1月時点、各103人から回答を得る)によれば、女子中学生の場合最も比率が高かったのは「1時間未満」(45.6%)、男子は「1時間以上3時間未満」(38.8%)でした。

「意外と短いな」と思われたかもしれません。

しかし、安心しないでください。回答者の中には6時間以上使用している猛者もおり、回答者の平均使用時間は女子2.0時間、男子2.4時間です。

中学生にとって「120分強」がスマホの平均使用時間の目安と言えそうです。

スマホを使えば使うほど、子供の学力は下がる

調査の結果が120分強だからといって、中学生の子供にスマホを120分使わせて問題がないというわけではありません。

保護者が子供のスマホ使用で最も心配するのは「学力低下」ではないでしょうか。

特に義務教育の総仕上げに当たる中学生の時期に学力が低下すると、その後の人生全体に影響が及びます。

だからといって「スマホの使用しすぎ=勉強時間の減少」と結びつけてはいけません。

内閣府の「平成27年版 子供・若者白書」によると若干の誤差はありますが、傾向的に子供たちの学習(家事を含む第二次活動)に費やす時間は伸びています。

子供たちはスマホも使いますが、勉強もしているのです(下図、横軸は調査年、縦軸は学習等に費やす時間(分))。

キャプチャ3

それでもスマホの使い過ぎは確実に学力を低下させます。

下の図は小中学生を対象に行なったスマホの使用時間、勉強時間、平均正答率の関連を示した図です。

この結果明らかなのは

「スマホの使用時間が1時間未満であれば学力(正答率)は低下するどころか向上する」

「1時間以上使用すれば学力は低下し始める」

という事実です。

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この調査・研究を行った横田先生・川島先生によれば「スマホを2時間使用すれば、2時間学習してもその効果が消えてなくなる」とのこと。

勉強してもしなくても同じということです。

勉強とスマホに合計4時間使って学習成果がゼロなのですから、あまりにも悲しい時間の浪費ですね。

この事実を踏まえれば、スマホの使用目安は「120分」ではなく「60分」とすべきでしょう。

子供のスマホ利用のほとんどは「SNS・アプリ」

女子は2.0時間、男子にいたっては2.4時間もの時間を使って、中学生の子供たちはスマホを何に使用しているのでしょうか。

内閣府の調査によれば最も使用比率が高いのは「コミュニケーション」(84.5%)、次いで「動画視聴」(78%)でした。

小学生の場合最も使用比率が高い用途が「ゲーム」(76.8%)ですので、中学に進学した子供たちの興味が明確に変化していることが読み取れます。

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それでは中学生の子供たちはどのようなアプリを使用しているのでしょうか。

デジタルアーツ株式会社の調査によれば、コミュニケーションで使用するアプリはLINE(男子76.7%、女子81.6%)が最多で、動画視聴に使うアプリはYouTube(男子51.5%、女子55.3%)が最多でした。

最後に中学生の子供がどのような時間帯にスマホを使用しているのかを確認しましょう(下図、横軸は時間帯、縦軸は回答者に占める比率(%))。

デジタルアーツの調査によれば、「18時から21時」の時間帯が男女とも最も多く(女子70.9%、男子60.2%)、次いで「21時から24時」の時間帯でした(女子48.5%、男子58.3%)。

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多くの中学生が学校から帰宅してからスマホを使用し始め、半数近くは寝る直前までスマホを使用している…そんな中学生の実像がこの調査から明らかになってきます。

中学生のスマホ使用時間を短くするために

今の時点でスマホの使用時間が60分あるいは120分を超えている…というご家庭は、どのようにして中学生の子供のスマホ使用時間を短縮すれば良いのでしょうか。

真っ先に思い浮かぶのはスマホの使用ルールを作成すること。

しかし、ルール作りをする上で心に留めておいてほしいことが3つあります。

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事前に家族会議でルールを決める

第一は家族会議でルールを決めるということ。

保護者だけでルールを決めて、それを子供に押し付けるのはやめてください。

こうした「問答無用」方式が通用するのは小学生まで。

中学生の子供は自我を強く意識し始める年頃。

「親は親、自分は自分」という意識が強まっており、ルールの押しつけを嫌がります。

必ず話し合いの上でルールを作成しましょう。

第二は「何を、どのように制限するのか」を明確にすること。

漠然と「使いすぎるな」と怒っても意味はありません。

どこからが使いすぎなのか、どのように使用してはいけないか、白黒をはっきり付けるためにも、明確な基準を設けることが大切です。

基準を決めなければ「使いすぎてる」「使いすぎてない」と親子の意見は平行線をたどるだけです。

第三に子供を「信用して子どもの意志を尊重する」ことです。

中学生になると子供は「独立した個人として尊重して欲しい」と思うようになるもの。

プライバシー意識が強くなり、親に見られたくないものが増えてきます。

使用時間など基準を守っているかどうかは厳しくチェックするものの、余程のことがない限りLINEやメールのチェックはしない、など子供を尊重した取り決めをしましょう。

勉強中や就寝前はスマホを回収する

ハーバード医学大学校での研究によれば、人間には「目的志向型の注意」と「刺激駆動型の注意」の2種類の注意があるそうです。

前者の注意力が発揮されている時、人間は集中し、後者の注意力が発揮される時、人間の集中力は途切れるとのこと。

スマートフォンの「通知」は友達からの連絡を見逃さないという意味では大きな力を発揮しますが、子供たちから集中力を奪うきっかけ(刺激駆動型の注意)になることも。

「ちらっ」と見るだけで終われば良いのですが、気がつけば何時間もゲームをしてしまった…ということもしばしば。

一瞬の通知が何時間もの時間を子供たちから奪っていきます。

また、就寝前のスマホも要注意です。

なぜなら、スマホの画面が発する「ブルーライト」が子供たちの生活リズムを破壊するからです。

諸説研究によれば、ブルーライトを過剰に浴びることによって、眼の疲労や視力の低下だけでなく体内時計が破壊され、心身に不調をきたしてしまうこともあるそうです。

特に就寝前のスマホ利用は睡眠の質を低下させ、適正な時間だけ寝たのに眠い、という状態をもたらします。

子供たちにとって大切な勉強時間中と、子供たちの心身の健康にとって大切な就寝前のスマホ利用は厳禁とし、物理的にスマホを回収するなどの措置が必要と言えるでしょう。

アプリなどでスマホに制限をかける

親子で話し合い、明確なルールを定めたとしても、それだけで中学生の子供のスマホ利用がコントロールできるわけではありません。

スマホには中毒性があり、「気がついたら使いすぎていた」ということもしばしば。

スマホの使用し過ぎで姿勢が悪くなる「スマホネック」などはまだ序の口。

スマホでのやり取りで気持ちが大きく揺らいでしまったり、価値観が偏ってしまったりするスマホ依存症に発展することも。

スマホはそれだけ多くの魅力を子供たちに提供し、子供をスマホの虜にします。

中学生の半数以上がスマホを使用している以上、スマホを子供から完全に取り上げるのは無理な相談というもの。

取りうる最後の手段はアプリを活用したスマホの物理的な制限でしょう。

具体的な制限方法は後で述べますが、アプリによって「使用時間」「使用時間帯」「ダウンロード」「課金」などの制限が可能です。

アプリで物理的に制限をかけてしまえば、どんなにスマホを使用したくても使用できなくなります。

アプリの制限が良いきっかけになって、子供が寝たり、勉強に戻ることも。

もちろん、事前に子供と話し合い、制限をかけることに同意を得ておくことが重要であることは言うまでもありません。

中学生向けのスマホ制限アプリ

中学生のスマホ制限には

(1)明確なルール作り

(2)子供と保護者の同意

(3)アプリなどによる制限

が必要であることを説明してきました。

そこで以下では具体的にどのようなアプリを用いて制限をかけるべきかについて説明したいと思います。

例:iOS「スクリーンタイム」

中学生の子供がiPhoneを使用している場合、特別なアプリは必要ありません。

iPhoneの標準機能として子供のスマホを保護者がコントールできる機能が搭載されています。

それが「スクリーンタイム」です。

「休止時間」ではスマホを使用できない時間帯を設定することが可能です。

この時間帯は電話アプリなど保護者が設定したアプリ以外は使用できなくなります。

「Appの使用制限」ではアプリのカテゴリーごとに総使用時間を制限することが可能です。

例えばSNSの総使用時間を1時間以内としたい場合は、上記画面のように設定します。

「コンテンツとプライバシーの制限」ではアプリのダウンロードや購入、アプリ内課金などを制御することが可能。

パスワードを常時求める設定にしておけば、保護者の知らない間にアプリがインストールされた、という事態を避けることができます。

スクリーンタイムではどの時間帯にスマホを使用したか、どれだけの時間スマホを使用したか、どのアプリの使用頻度が高いかを総合的に把握できます。

使用レポートの画面を見ながら、「今週はスマホをあまり使わなかったね」「ゲームの使用時間が長いから、少し抑えようか」など具体的に話し合うことが可能。

iPhoneユーザーなら必ず使って欲しい機能です。

参照:iPhone「スクリーンタイム」とは – 使い方・オンオフ設定 | 機能制限で子供の利用時にも

例:Android OS「ファミリーリンク」

子供のスマホがAndroid OSの場合、Googleの公式アプリ「ファミリーリンク」を利用しましょう。

もちろんダウンロードも使用も無料です。

iOSのスクリーンタイム同様、このアプリ一つで子供のスマホを総合的にコントロールすることができます。

子供のスマホの利用時間帯は曜日ごとに設定可能です。

また「端末をロック」では子供にスマホを使用させたくない時間帯を設定できます。

設定していなくても、「今すぐロックしたい」と思えば、保護者のスマホからリモートでロックすることも可能です。

「子供がなかなか帰ってこない」「どこに出かけたかわからない」という場合であってもファミリーリンクを使っていれば大丈夫。子供の位置情報をGPSを使って正確に把握できます。

「ナビを開始」機能を使用すれば、子供の移動の状況をリアルタイムにつかむこともできます。

もちろん子供のアプリ利用を管理することも簡単です。

ファミリーリンクを設定後、子供がアプリをダウンロードしようとした場合、その都度保護者の承認が必要になります。

保護者が「不承認」ボタンを押せば、有害なアプリのダウンロードを避けられます。

参照:Google「家族の健全なデジタルライフをサポート」

例:「キッズぶろっく」(iOS用アプリ)

公式アプリ以外でおすすめなのがPLUSBELIEFが提供する「キッズぶろっく」です。

残念ながらAndoroid向けアプリはありませんが、子供のスマホがiPhoneなら無料で利用可能です(アプリ内で広告は表示されます)。

このアプリは主に「時間制限・時間帯制限」に威力を発揮します。

子供がスマホを絶対に使用できない時間帯を設定したり、ダウンロードしたゲームなどのアプリを対象に強制的に使用を中断することも可能です。

使用方法は簡単。

(1)保護者のスマホでアプリをダウンロード

(2)諸々の情報を入力

(3)LINEで子供のスマホに設定のためのURLを送信

(4)子供のスマホで所定のURLにアクセスし、指示にしたがって設定する

以上で完了です。

「キッズぶろっく」(iTunesサイト)

「キッズぶろっく」(公式サイト)

まとめ

中学生のスマホの利用実態や使用制限の方法、使用制限に役立つアプリをご紹介してきました。

中学生ぐらいになると論理的に思考する能力が育っています。

保護者がしっかりとした根拠を示しながら説得すれば子供もわかってくれるはず。

親は頭ごなしに強制する子育てを卒業し、子供は親を説得するだけの論理力を身につけられる…スマホ制限に関する話し合いを親子が成長する機会にしていただければと思います。

① 平均使用時間は2時間。学力低下を避けたければ1時間以内に制限しよう

② 中学生には自我が芽生えている。強制ではなく説得をしよう

③ 親子が納得できるルールをつくり、そのルールを実行するためにアプリを利用しよう

引用:子どもとスマホの教室


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